・ディズニー客争奪、浦安ホテル戦争 新たに4ホテル予定。

 JR東日本は来年2月、舞浜駅高架下に「ホテルドリームゲート舞浜」を開業させる。1人1泊朝食付きで6000円から。安さが売り物だ。客室は80室。ロッカーの無料開放やTDRでのアルバイト経験者をスタッフにそろえる。

 今月20日の予約開始と同時に電話が鳴り響き、4月11日までの予約は1週間で55%が、インターネット予約分(全体の15%)は2日間で全部埋まった。

 浦安市臨海部には、TDRを経営するオリエンタルランド系ホテルが05年春に二つオープンする。いずれも5階建てで計700室。約2万円で4人泊まれる。TDR行きバスを約10分間隔で運行する予定だ。「婚礼施設や宴会場もなく宿泊に特化する」という。

 JR新浦安駅近くでは05年、24階建ての「(仮称)スターツ新浦安ホテル」も開業する予定。「価格は既存ホテルよりは低めに」という。

 他のホテルもTDR客に照準を合わせている。首都圏では18ホテルがオ社と提携。入場券とセットで無料送迎バスを走らせたり、宿泊料を割り引いたりしている。

 その一つで東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントは昨年10月の提携後、家族客が増えた。稼働率は01年度の84%から02年度には90%に上昇。今年3月には220室の新館を造り、計650室に増やした。

 提携していないホテルでも、舞浜駅から約30分の所にある千葉市中央区のホテルニューツカモトのように「TDRへのアクセスが便利」とPRするケースが目立っている。

 TDR内と周辺にある7つの既存ホテルも対抗し始めた。ヒルトン東京ベイは、一部の客室に壁掛け式のプラズマテレビを新たに設置。シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルは、直径8メートルの巨大リースや10万球のイルミネーションを点灯させるなど、家族向けサービスに努める。

 TDRの入場客は00年度は1730万人。01年9月にディズニーシーが開業して、02年度は2480万人になった。1日平均だと7万人近い。オ社は「その約35%が周辺に宿泊している」とみる。直営と提携ホテルの客室は約1万4200室。「夏休みの入場客は1日10万人を超す。ホテルはまだまだ足りないほどだ」という。

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