全日空、旅客機使い深夜貨物便 トラック速度規制に対応。 

ANAは2003年11月5日から、国内線用のボーイング777-300型旅客機を利用した深夜貨物定期便を羽田-新千歳間で運航することとなりました。羽田を午前1時5分、新千歳を午前1時30分に出発するダイヤで、旅客便が運航されていなかった深夜時間帯の機材を貨物輸送に活用する新しい取り組みでした。

背景には、2003年9月に大型トラックへの速度抑制装置の装着義務化が始まったことなどによる物流環境の変化がありました。トラック輸送の所要時間が長くなることを見込み、宅配貨物やIT・精密機器、生鮮品など、速達性が求められる貨物を航空輸送へ取り込む狙いがありました。

この深夜貨物便はその後も展開され、2004年には羽田-佐賀線へ拡大。さらに2006年には一部の国内深夜貨物便にボーイング767型貨物専用機が投入されるなど、ANAの国内航空貨物ネットワークの拡充へつながっていきました。

なお、記事掲載当時には新規貨物航空会社「オレンジカーゴ」も羽田-長崎・鹿児島線で深夜・早朝の貨物便を運航していましたが、同社は2004年3月に運航を休止し、同年4月には事業を廃止しました。2003年は、深夜帯の航空貨物輸送をめぐって新たな取り組みが相次いだ時期でもありました。