箱根山戦争を越えて、小田急と西武が箱根観光で連携

2003年、小田急電鉄グループと西武鉄道グループは、神奈川県・箱根の観光活性化に向けて連携することを発表しました。

両グループは、戦後の箱根観光開発をめぐって激しい競争を繰り広げ、その対立は「箱根山戦争」と呼ばれるほどでした。しかし箱根の観光客数が1991年度をピークに減少するなか、従来の競争関係を越えて地域全体への誘客に取り組むこととなりました。

連携策のひとつとして、小田急グループの高速バスを西武グループの観光施設「箱根園」へ乗り入れさせ、さらに小田急グループの「山のホテル」まで結ぶ構想が打ち出されました。また、小田急の周遊券で利用できる施設の拡大や、乗車券の相互販売なども検討されました。

その後、両グループによる箱根での連携は実際に進み、小田急グループの高速バスによる箱根園への乗り入れが実現しました。2011年には、小田急「山のホテル」と西武グループの「ザ・プリンス箱根」による初の共同宿泊プランも販売されるなど、かつて競争の象徴だった両グループの施設同士でも協力が行われるようになりました。

長く競い合ってきた交通・観光事業者が、観光地全体の魅力向上のために連携へ転じたこの動きは、その後の箱根観光を考えるうえでも象徴的な出来事となりました。